世界の国からMacintosh

日本のコンピューター雑誌「マックピープル」に連載していたコラムのノーカット、 オーサーズエディションです。ニューカレドニアのコンピューター事情についてがテーマです。

  

リフー島にも携帯電話!?ネットカフェまでありました

2003/04/1号

 先日、日本から弟夫婦がやってきたので、リフー島と言う離島へ小旅行に行ってきました。私達の住んでいる首都ヌメアから約150km、南太平洋のまん中に浮かんだ島です。

 普段私達が住んでいるヌメア市はそれこそADSLでもネットカフェでもなんでもありのちょっとした都会ですが、プロペラ飛行機で30分も飛ぶと、いまだに全くのど田舎です。

 島では、未だにカーズと呼ばれる茅葺き屋根の家に住んでいるメラネシアの人たちが多く、それぞれの部落には酋長さんがいて、それを取りまとめる大酋長さんもいます。国としてはフランスの海外統治領になってはいますが、田舎では今でも酋長制が敷かれているのです。

 酋長制の場合、島の全ての物は酋長さんの所有物で、土地も海も生物も、全てが私物に当たるのです。ですから、観光客が島を訪れる場合、まず大酋長のお宅へご挨拶に伺うのがメラネシアの伝統に乗っ取った手順なんです。

 もちろん今では省略してもかまわない手順ですが、私達はたまたまヌメアで知り合いになった大酋長さんのお宅へご挨拶に伺いました。ニューカレドニアの中でも一番大きいと言われているカーズに案内されて、煙草と千フランを差し上げて訪問の儀式終了です。その後しばらくカーズの作り方やメラネシア文化に付いて説明していただいたあと、リフー島内で行きたい所があったら、どこでも案内の手配をしていただけることになりました。

 で、教えていただいた大酋長さんの電話番号が携帯の番号でした。あわてて、自分のGSM携帯の画面を見ると電波がフルで届いています。田舎田舎と馬鹿にしていましたが、ちゃんと文明の波は押し寄せていました。その後、3日間で400kmほど島内を走り回りましたが、ほとんどの場所で通話可能で、青い海、白い砂だけの景色の中で、携帯を使ってあちこちの案内の予約を取ることが出来ました。

 また今回は使うことも無いだろうと、パワーブックを持って来ませんでしたが、宿泊したバンガローからヌメアのアクセスポイントに電話をかけてみると、クリアーな発信音が聞こえてきます。電話料金を調べてみると、ヌメアの市内通話と同額。というかニューカレドニアの領土内通話は一律料金でした。つまり、以前ご紹介したiPassに登録してあれば、南の島のバンガローからローミングアクセスも可能なんです。

 ところで、リフー島の朝市で「サイバーカフェ」の看板を見つけたので、今回はリフー島のネットカフェの案内をしようと思っていたのですが、まだコンピューターが着いてないから出来ませんと言われてしまいました。接続に付いて聞いてみてもアナログなのかADSLなのか誰も知りません。今ではコンピューターも着いていると思いますので、どなたか調べにいきませんか?