世界の国からMacintosh

日本のコンピューター雑誌「マックピープル」に連載していたコラムのノーカット、 オーサーズエディションです。ニューカレドニアのコンピューター事情についてがテーマです。

  

やっぱりネットは便利と実感する海外の生活

2003/05/1号

 色々と仕事も溜まっていると言うのに今日も家内は店でネットショップめぐりをしています。どうしてもニューカレドニアで売っている枕では肩が凝るとかで、日本から枕を取り寄せるそうな・・・

 確かにインターネットのおかげで海外に住んでいても優れた日本製品が手に入れられるようになりました。唯一、ナマモノを除いて。

 海外に住んでいる日本人に取って、実は一番食べたいのは日本食だったりします。いくら頑張ってもネットで手に入らないのであれば自分で作るしかない! 先日、思いたって手打ち中華麺に挑戦しました。えっ、なんで中華かって? ウドンや蕎麦は日常的に手打ちで作っているからです。

 手元にあるのは日本で買った「手打ち麺の作り方」と言う本だけです。強力粉に卵、塩、水を加えてこねれば出来るそうです。まずは強力粉を買いに・・・?、ニューカレドニアでは強力粉と書いたものは売っていません。TYPE45、TYPE55、TYPE140などと表示されています。いったいどの粉を使えばいいのか、最初から行き詰まってしまいました。

 困った時にはインターネット。検索サイトで「小麦粉 フランス」と検索すると、なるほど、なるほど、「フランスでは小麦粉はタイプ45〜150に分類されているが、これは粉の中に含まれている灰分(ふすまや胚芽の部分)の量が基準になっている。」(http://www1.odn.ne.jp/ina/france/index2-29.html) 。と言う事は日本のようにグルテンの量で分類されている訳ではないので、まあ、どれでも同じと言うことですね。取りあえずうどんや蕎麦にも使っているTYPE55を買って来ました。

 さっそく本を見て、塩、卵、小麦粉で作ってみましたが、これはいけません。ただの細いウドンかコシのないスパゲッティ。本によると「本来はカンスイを入れて作るのですが、カンスイが無くても美味しい中華麺が出来ます。」となっています。つまりカンスイがないから美味しくない?

  またまたインターネット検索です。今度はカンスイに付いて調べてみました。なになに「炭酸カリウムや炭酸ナトリウムに、リン酸カリウムなどを配合したアルカリ性の物質をかん水という。」(http://members.tripod.co.jp/Net_Tourer/ra-men/goroku/goroku_ka.htm)ふむ、これなら化学サイトで化学式を調べれば薬局で手に入るかも?

 と思ったのですが、ちょうど日本で中華料理屋をやっているお客さまがいらしたので、その方から業務用カンスイを送っていただけました。慶楽さん、ありがとうございました。

 さて、いよいよ中華麺作りに挑戦です・・・で、カンスイってどのくらい入れたらいいんだ? またもやインターネット検索です。おっ、あったあった!「かんすい(粉末)は、小麦粉に対して1〜1.5%使います。」(http://homepage1.nifty.com/odamonta/tyuuka/method.htm

 ここまで分かれば後は簡単、秘密兵器のイタリア製パスタマシンで、こねて延ばしてカットして手打ち中華麺の出来上がりです。その日はとっても暑い日でしたので、出来上がった麺を冷やし中華にして食べました。家内の一言、「本物の中華麺だぁ〜〜〜〜。今度は塩ラーメンにしよう!」。

 振り返ってみるとインターネットで買えないナマモノを自作するにも、インターネットが必須だったんですね。