世界の国からMacintosh

日本のコンピューター雑誌「マックピープル」に連載していたコラムのノーカット、 オーサーズエディションです。ニューカレドニアのコンピューター事情についてがテーマです。

  

ニューカレドニアで使えるローミングアクセスが消えた!?

2003/06/15号

(追記:iPassは復活しました

 この島に住んでいる私達は地元のプロバイダーと契約しているので、インターネット接続は簡単に出来るのですが、日本からいらっしゃった観光客の方がニューカレドニアでネット接続するには、色々と障害があるようです。そこで、日本から来た知り合いに色々と接続を試してもらいました。

 接続方法としては友人が契約している日本のプロバイダーが用意しているiPassローミング、地元のプロバイダーのQ2接続、及び私が持っているアナログアカウントでの接続の3種類です。

 まずは、ニューカレドニアの首都、ヌメア市内のホテルで試してみた所、全て正常に接続できました。ただし、ホテルの電話使用料が1分50フラン(約55円)と非常に高く、iPass接続手数料50円/分やQ2接続料金約80円/分と合わせて1分100円以上、とても高く付いてしまいました。ちなみに家庭用回線でインターネット接続をした場合の電話料金は1分4フランです。

 あるホテルで日本語システムが組み込まれたマシンを使ったネット接続サービスが15分500フラン(約550円)と聞いてとても高く感じましたが、実は自前のマシンで接続するよりもはるかに割安だと言う事が分かりました。

 その後友人はマレ島という、いまだ人の手が入っていない所が残る田舎の島へ行って、そこのホテルからも接続を試みてくれました。

 ホテルにチェックインしてさっそくトライしたそうですが、部屋の電話から外線に繋ぐ事すら出来ません。フロントに聞きに行くと交換機の不調だそうで、運が良ければ夜までにはエンジニアが来て直してくれると言われたそうです。彼はついでにインターネット接続に付いて聞いてみたのですが、逆にインターネットに付いて説明する事になってしまい、結局ホテルスタッフによると「音が聞こえればいいのならば使えるんじゃないの?」との返事だったそうです。

 夜になるとどうやらエンジニアが来てくれたらしく、部屋から外線が掛かるようになったので調査開始です。まずはiPass接続を試すとハンドシェーク一発で繋がりました。続いてQ2接続を試したのですが、こちらはモデムのスピーカーの音を聞いていると最初のネゴシエーションから失敗しているようです。私が使っている現地プロバイダーのアカウントにアクセスしても同様でした。友人からのメールで状況を知らされて、ヌメアのプロバイダーに離島から接続する場合の電話番号を確認したのですが、「同じ番号でいいはずですけどねぇ?」とはっきりした返事をもらえません。それ以前に「なんでマレ島なんかから接続しようとしてるんだ?」と聞かれてしまいました。

 結局マレ島ではiPassしか使えないと言う事で話は落ち着いていたのですが、翌日またまた友人から連絡が入りました。

 「iPassの電話番号帳が自動更新されて、ニューカレドニアの番号が無くなっちゃった!」

 iPassを使ってローミング接続した状態で、iPassの自動更新によって接続情報が消えるという摩訶不思議な状態になってしまったようです。友人は手作業で電話番号帳を編集して再接続しましたが、いったい何がおきたのやら・・・

 ネットで情報を探してもいっさい分かりませんでした。で、この原稿を書くにあたってiPassジャパンに国際電話をかけて聞いてみました。

 「電話番号帳からニューカレドニアが消えてしまったんですけれど?」

 「iPassでは毎週電話番号帳を自動更新しております。最新のリストに名前がないと言う事はニューカレドニアでの接続サービスがないと言う事になります。」

 ニューカレドニアで唯一使えていたローミングサービスiPassが使えなくなってしまったと言う事です。うちのホームページのローミングに関する情報を書き換えなくては!とほほ・・・

後日記:現在iPassは復活しています。