ニューカレドニアからこんにちは

日本のコンピューター雑誌「マックピープル」に連載していたコラムのノーカット、 オーサーズエディションです。ニューカレドニアのコンピューター事情についてがテーマです。

  

エイプリールフールって・・・!?

2002/7/1号

こんにちは、ニューカレドニアAQUA HOMEの高橋です。実は昨日とんでもないメールを契約プロバイダーから受け取りました。10年住んでいてもフランス語のメールと言うのは読みづらいもので、たいしたことは書いてないだろうと、つらつらと読んでいたのですが、むむ、何かおかしいぞ!。結局、辞書を取り出して真剣に読むこととなりました。

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件名:インターノートへの重要なお知らせ。
送信日時:2002年4月1日 06:36
宛先:全契約者へ

親愛なるインターノートの皆様へ。

 まことに遺憾ながら、技術部の移転に伴いインターネットへの接続を約15日間、完全に停止せざるを得なくなりました。この事態を回避すべく努力はしたのですが、他に選択はなく4月5日よりこの作業は開始されます。よって以下にいくつかの代替え案を用意いたしました。

a)弊社窓口に数台のE−mail対応ファックスを設置し、利用代金は無料とします。加えて、契約者には料金4円の特別切手を発売し、普通郵便にて手紙の発送をすることも可能です。(註:通常70円です)

b)WEBについては、お客さまの契約に基づいたクーポンを発行します。このクーポンにて島内の主な図書館の端末を無料で利用できます。

(中略)。サービス再開の時期については、ラジオの広報で逐次お知らせいたします。今後とも弊社をよろしくお願いいたします。

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 なんだとーー!!。15日間のサービス停止だと!。冗談じゃない。そんなことされたら私たちは何にもできないじゃないかー。会社へのメールの問い合わせも、ホームページの管理も更新もできないし、日本の新聞も読めないし、マックピープルの原稿だって送れないじゃないかー。ゼイ、ゼイ。

 実際問題、彼等の用意した代替え案は全てフランス語ベースなので、日本語が扱えるはずもなく、4円の特別切手だって国際郵便までは考えていなさそうです。というよりも、そんなものでインターネットの代替えになんかならないですよね。私の場合は店番をしながら、問い合わせのメールに返事を書いたり、BBSのチェックをしているのですから、店を閉めなきゃインターネットにアクセスできないことになってしまいます。さらに、接続ができなくてもADSLの回線使用料とモデムのレンタル料(約12、000円)は電話会社に取られてしまうし、本当に最悪の事態です。

 とりあえず、クレームを出そうとプロバイダーに電話をしてもつながらない。なぜならその日はイースターの祝日で世間はお休みだったのです。仕方がないので、一日中、プロバイダーの乗り換えや、それに附随する出費、ADSL回線使用料などを調べて、損害の総計を出して翌日に備えていました。

 結論として、私としては店でのADSLによる接続が必須なので、契約プロバイダーに利用可能な他社のPPPoEアカウントを用意させるか、損害を請求して他社に乗り換えるしか道はありません、それも後5日以内に。この会社が一番しっかりしていると言うので半年前に乗り換えたばかりなのに。乗り換える度に契約金一万円が消えていくー。

 そして、翌日。朝一番でプロバイダーの事務所へ向かいました。手には損害請求書をたずさえて。

私、「コノ、メールノコトデ、キマシタ。コレハ、、、」
受付嬢、「ペラ、ペラ、ラ、ラ、ラ、、」
私、「Quoi?(なに?)」
受付嬢、「C'est attrapes d'Avril, Monsieur.」
私、(アトラッペ ダブリル? なんだ、ム、まてよ、、嫌な予感が、、)
受付嬢、「キノウハ、シガツ ツイタチヨ!」
私、「ナンテ コッタ!。バカヤローー」。一同、大爆笑!!

エイプリールフールなんて習慣を誰が考えだしたのでしょう?。きっと「まめ知識」がこたえてくれると期待しながらも、みごとにはめられた高橋でした。