ニューカレドニアからこんにちは

日本のコンピューター雑誌「マックピープル」に連載していたコラムのノーカット、 オーサーズエディションです。ニューカレドニアのコンピューター事情についてがテーマです。

  

ラリーの国際大会はレースはもちろん通信環境もビックリ

2002/8/15号

 先日、ニューカレドニアでアジアパシフィックラリー選手権大会、第2戦が開催されました。私は昔っから自動車レースが大好きで、一月前からいそいそと、観戦計画を立てていました。初めて開催された去年とは違い、事前にインターネットで情報収集をした所、ちゃんとオフィシャルサイトがあるではないですか!。エントリーリストも、スペシャルステージの場所も、出走時間もすべてゲットして、万全の態勢を整える事が出来ました。去年と同じく、スズキワークスの田島選手もエントリーしているし、イタリア、ニュージーランド、マレーシアなどから多くのチームが参加していて、ちゃんとした国際大会です。オフィシャルサイトでは逐次、結果を公表するようですが、ここで、チョット疑問が出てきてしまいました。

 携帯電話(GSM)は結構普及していますが、ノートパソコンがやっと出回りだしたばかりのこの島では、モバイルという発想はありません。もちろん通信対応の公衆電話なんてもっての他、というよりも、ラリーの会場なんて民家も少ない山の中です。そんな所からどうやって逐次結果を報告するのだろうかと、いらない心配ばかり気になってきていまいました。結局、携帯で本部?に電話して結果を教えればサイトのアップはできるのかと思いついて、自分を納得させたのですが。

 さて、大会初日。家内に店番をさせて、いそいそと会場となるど田舎へ出かけていきました。広大な牧草地に大会本部が設営され、数々のテントと競技車両が並んでいて圧巻です。それらのテントをまわっていると、なにやらデスクトップマシンが何台もおいてあるテントがあるではないですか。まさかとは思いましたが、やはり集計センターでした。では、携帯でモバイルしているのかと思いきや、大間違い。フランス人の考える事は私の想像をはるかに超えていました。

 テントから延びている電話線らしきをどこまでもたぐっていくと、最後は幹線道路にまでたどり着き、そこで、上へと方向を変えて電信柱へと繋がっているではないですか。なんと電話線直結、特設電話!。その後、各スタート、ゴール地点でも同様の特設電話が引かれているのを見つけたときには、言葉を失ってしまいました。

 君たちが連絡用に使っている、その携帯電話!。それがあればネットできるんですよ!。せめてノートパソコンを使いなさい!。そうすればそんな大きな発電機、いらないんですから。

(アジアパシフィックラリー第4戦は、9月6日より北海道で開催されます。)