ニューカレドニア産コーヒーCAFE LEROY(カフェ・ルロワ)

 ニューカレドニアは「コーヒーの生産が可能だ」と言われているコーヒーベルト地帯に位置していたことから、19世紀後半よりコーヒーの栽培が行われるようになりました。 コーヒーの原木は主にレユニオン(フランスの海外県)から輸入され、19世紀後半から20世紀にかけて東海岸では主にロブスタ種を西海岸では主にアラビカ種を生産していましたが、戦争やニッケル産業の繁栄、自然災害などを受け繁栄と衰退を繰り返していましたが、徐々に手間の掛かるコーヒー農園は姿を消していきました。

 特にレユニオンで発見された突然変異種であるブルボンポワントゥ=カフェ・ルロワ(アラビカ種)はデリケートで非常に気難しく、気候の変化で収穫が左右されるとても栽培の難しい豆で、最盛期にはニューカレドニアのコーヒー農園でも多くを生産していましたが、コーヒー農園が姿を消すと同時にニューカレドニアでも一時はブルボン・ポワンチュを栽培する農園がなくなりました。

 「ポワントゥ」とは「尖っている」という意味で、ブルボンポワントゥの豆は他のアラビカ種の豆に比べ、細長く尖っているのが特徴です。
 そして特筆すべきはカフェインの含有量で、通常のアラビカ種が1.2〜1.5%なのに対しブルボンポワントゥは約半分の0.6%だと言うことです。それゆえ他のコーヒーには真似の出来ない自然な甘み、渋みのない澄み切った味わいを楽しむことが出来ます。

ニューカレドニアのブルボンポワントゥ=カフェ・ルロワはかつてこの豆を栽培していた 農園跡地より1997年に奇跡的に発見され、200本の苗木から再開拓が進められました。

 AQUAにて販売されているカフェ・ルロワはニューカレドニア本島中部にあるSARRAMEA (サラメア)の山中に14ヘクタールのDOMAINE IDA--MARC(イダ・マーク農園)を所有している Mr.BELHOMME(ベローム氏)の栽培しているコーヒーです。
 ブルボンポワントゥとして商標登録(3110770)を2002年に取得『イダ・マーク農園が加盟するUPCC (Unite de Promotion de la Cafeiculture Caledonienne) が商標権を現在保有』していますが、とても栽培の難しい豆であることには今も昔も変わりなく、生産量がとても少ないことから「幻のコーヒー」と呼ばれています。


 イダ・マーク農園ではオーガニック栽培された豆を手摘みで収穫し、豆を洗いながら果肉除去機にかけ、外皮と果肉を取り去り、パーチメントに分離します。
その後水に浸して、浮いてきた悪い豆を取り除きます。
これは前日に皮を剥いた豆。数日間天日乾燥させ、脱穀機でパーチメントとシルバースキンを除去し選別して、豆の水分量が12〜10%まで落ちると「生豆」になります。
 販売店舗よりオーダーがあってから、生豆をローストし袋詰めするので、店頭では常にひきたてのコーヒーが販売されています。ローストした日付が必ず手書きで書かれています。
 フランス国王ルイ15世やフランスの文豪バルバザック、英国のチャーチル元首相やフランスのシラク元大統領が愛飲したコーヒーを是非ご堪能下さい。

 イダ・マーク農園ではジャマイカ産ブルーマウンテンと同じティピカ種のアラビカ豆も栽培しています。

 イダ・マークのコーヒーは栽培量も少なくとても高価なので、レストランでは飲むことは出来ませんが、AQUAで販売しています。

 このページで使用したカフェ・ルロワの木の写真と生豆の写真はAQUAの女将が2004年5月5日にイダ・マーク農園を取材したときに撮影した物です。「見所」参照