女将の体験記(2)手作り石鹸

AQUAで販売している「手作りニアウリ石鹸」を作っていただいているマダムから 手作り石鹸の見学の招待がありましたので、行ってきました。 手作りの様子がとてもよく分かる興味深い見学でした。

  

プロバンス風のかわいい色合いのアトリエ兼自宅の中庭で、 手作り石鹸を作る作業が行われました。AQUAで売られている手作り石鹸は、 このアトリエのエリゼさんと相談を重ねて、AQUA仕様の石鹸を作っていただくことにしました。 今回はそのAQUA仕様の石鹸作りの見学をしました。

まずは石鹸の原材料になるオイルです。オイルはココナッツオイルを基本に、 しっとり感を足すためにオリーブオイルを足したブレンドオイルになります。

これに「鹸化」と呼ばれる化学反応 を起こさせるために苛性ソーダを加えます(写真左)。 苛性ソーダは劇薬なので慎重に秤にかけて使う重量分だけを計ります(写真左下)。 作っているエリゼさんも白衣にゴム手袋の重装備ですが、写真を撮っている私も白衣を着ています。 これを適量の水に少しずつ混ぜていき、アルカリ液を作っていきます。
アルカリ液は作った直後は化学反応でとても高温になるので流しに水を張って 適温になるまで冷まします。

アルカリ液を冷ましている間に、オイルを鍋に適量入れておきます。 このオイルはあらかじめ40度ぐらいの温度に暖めてあります(写真右)。
そして、ニアウリのエッセンスとほんのり色づけするための顔料も用意します(写真左下)。
それから、石鹸を流し込む型も用意しておきます。型には、後で取り出しやすいように ラップが敷いてあります(写真右下)
ここからが本番です。程よく冷めたアルカリ液とオイルをブレンドしていきます。 少しずつ慎重にアルカリ液をオイルに足していきます(写真左)。
ブレンダーで表面にトレースが出来るまで、良く混ぜ合わせます(写真左下)。 この時点で主要顔料である白も混ぜ合わせます。 オイル(酸)と苛性ソーダ(アルカリ)を混ぜることにより、「鹸化」と呼ばれる化学反応がおき、 その結果「脂肪酸ナトリウム=石鹸」と「グリセリン」が生まれます 。 大手市販石鹸はこの時点で「塩析」という精製作業を行い、 天然保湿成分であるグリセリンを抜いてしまうことが多いのですが、 手作り石鹸の場合はこのまま保湿成分を残します。
良くませた石けん液を適量とりわけ(写真右上)、型に流し込んでいきます(写真右)。

すべての型に白色の石鹸を流し込んだ後、残りの石けん液にブルーの顔料を入れて、 白色石けん液の真ん中めがけて適量流し込みます(写真左下)。

そして、棒でかき混ぜるとマーブル模様の石鹸になります(写真右下)

この後、石けん液が完全に冷めないように毛布を掛けて保温して、24時間置きます。 その後、型から外して適量に切り分け、1ヶ月から1ヶ月半寝かせれば、 手作り石鹸のできあがりです。

私自身はこの手作り石鹸を使ってみてとても使い心地が良く、 洗顔に使っても他の石鹸や洗顔料を使っていた時よりも顔がツルツルなのに 突っ張り感が無くて本当に重宝しているのですが、 カプリル酸/カプリン酸というココナツオイルに含まれる脂肪酸が肌に合わず、 結果として刺激を感じる 人もいるようです。

これからもエリゼさんと折り合いの付く限り? (アーティストは時に自分の意見を曲げないので・・・)お肌によい、 ニューカレドニアならではの、AQUA仕様の手作り石鹸を探求していきたいと思います。