Bay Breeze船長のヌメア航海記!?

Baybreeze夫妻、3回目のニューカレドニアの旅。 今回はレンタボートを使って無人島巡りをしたり、レンタカーで温泉へ行ったり、ヌメアだけの滞在ですが盛り沢山です(旦那と女将で引きずり回したという噂も・・・?)

 

2日目

5月2日(日)

 カーテン越しに外が明るくなっているのを確認し、寝ぼけ眼でフラフラと起き上がってテラスへ出てみた。曇りがちだが、カナール島、メートル島、遠くにアメデ島や座礁船などが一望でき、眺望が素晴らしい。昨日に続いて、ちょっと風がジトッとする。

 今日はスーパーが開いているうちに買い物を済ませなければならない。9時過ぎにホテルを出て、LE FAREまで行って朝食。さあここで、一夜漬けのフランス語を試してみようと思う。昨年までは妻に頼りっぱなしだったが、今回は一念発起して、出発の1ヶ月前から独学。1ヶ月なので使える文章はたかが知れているが、とにかくやってみる。「ジュ ヴドレ プランドル ビルエッグ(ハンバーガーの名前)エ アン ミルクシェイク」(訳:私ハ ビルエッグ ト ミルクシェイク ガ 食ベタイノデアリマス)店員さんが頷いている。どうやら通じたみたいだ。よーし、これからどんどん喋ってやるぞ。調子にのって妻の分まで私が注文。「エル、クロックマダム エ アン テ」(彼女、クロックマダム ト コウチャ)店員さんは、「メルシー・ボクー」と微笑んでくれた。それみろ、これが一夜漬けの効果だ!
 オープンテラスでの心地よい朝食を終え、GEANTという大きなスーパーへ向かう。さんざん下調べした地図を片手に出発!小さな橋を目印に左折し、しばらくするとスーパーを発見できた。
 店内は非常に広い。食料品はもちろん、文房具や家電、CD、本、日用品がいっぱいある。いろいろと物色しながら、朝食用のパテ、チーズ、野菜、牛乳、ジュース、冷凍食品のラザニア、お菓子などを買いこんだ。
 フランスパンは、以前AQUAのBBSで話題になっていた「ラ・ビエイユ・フランス」というパン屋で買うことにする。GEANTから市内方面へ走り、道に迷うことなく、すぐに発見できた。

(※)ところで、こう書くといかにも簡単に車で走っているようですが、ニューカレが初めてという人は決して真似しないでください。私の場合、ある程度の土地勘があるのに加え、基本的な交通慣習を理解し、主要な道路を市内地図と過去の写真をつき合わせ、ほとんど暗記するぐらいまで頭に入れるという作業を、旅行前にしつこいぐらいやっていたのです。しかも、一昨年も市内を車で走っています。ここまでやっていても、最初のうちはかなりの緊張を強いられますし、実際に走りながら現地の交通慣習に合わせていくという作業が必要になります。また、現地の人の運転は日本人から見ると荒っぽいです。荒波に耐えていけるだけの運転技術、何かあったときの対処方法など、すべて自己責任になります。特に、フランス人とトラブルを起こすと、相当厄介らしいです。


 「ラ・ビエイユ・フランス」は小さなお店だが、店内は多くの人で賑わっている。とりあえずバゲットを2本買い、一度ホテルへ戻ってからAQUAへ行き、無事着きましたの挨拶。ここで私は、旦那さんとレンタルボートの件を相談した。予定はあさってだが、前線の影響で天候が怪しくなるかもしれない、との旦那さんの判断で、急遽、明日に変更する。夕方、チャーターボート屋に一緒に行ってもらう事にして、ひとまずお店を出た。

 ホテルに戻り、買ってきた冷凍のラザニアを温め、テラスで簡単な昼食。眺めが良いため、最高に贅沢な昼食である。少し蒸し暑いが、これは前線の影響とのことで、普段はもう少しカラッとした貿易風が強く吹く。夕方、再びAQUAへお邪魔すると、おけんぽ&chocolatさん夫婦と再会、ちょっとした「ニューカレドニア・オフ会」となった。記念撮影(AQUAのHP「最新情報」参照)した後、私たちは旦那さんの車でモーゼル湾へ向かう。パシフィックチャーターというレンタルボート屋の小屋へ予約変更しに行くが、閉まっていて誰もいない。旦那さんが、「日曜日にレンタルボート屋が閉まっているなんて、信じられない!」と言う。仕方ないので、レンタル艇を係留している桟橋まで行ってみる。借りる予定の「UA」というボートがいない。ということは誰か借りているはずなので、ボート屋の人はどこかにいるはずだ。

 桟橋でうろうろしていると、「UA」が戻ってきた。フランス人が借りているらしく、家族満載である。明日の着岸の参考にしようと思って、操船ぶりを眺める。結構なスピードでクイーッと曲がってきて、大丈夫かいなと思っていると、隣の船と桟橋にガコン!と当てて止まった。あらら、と思っていると、旦那さんが「レンタルボート借りる人は、あの程度ですよ」と言う。それを聞いて安心したが、次の日、私も同じようなことをやってしまうとは、この日は知る由もなかった…。 結局予約変更をできないまま、AQUAへ戻った。

 今夜は、AQUAの旦那さん&女将さん、おけんぽ&chocolatさん夫婦、私たちの計6人で食事をすることになった。それまでの間、店番の旦那さんを除いた5人で、カヴァ・バーへ行くことに。怪しげな雰囲気のところで内心ビクビクだったが、女将さんがいるので心強い。

 カヴァは、泥水を飲むような感じで、味わって飲むものではない。一気飲みし、口の中が変なのでりんごのかけらで口直し。妻は、少し口をつけただけのようだ。なんか、口の中が麻酔をかけられたような感触。しばらくすると、私はなんか不思議な気分になってきた。ベンチに腰掛け、みんなと歓談する。暮れ行く中、まったりとした不思議な時間が流れてゆく。おけんぽさんが2杯目に挑戦するのをボーっと眺めていると、隣のベンチにいた怪しげなフランス人のオッサンが、私に日本語で「コンバンワ」という。つい反応してしまうと、そこから延々と話が続いてしまった。妻は「相手にしないほうがいいよ」というが、不思議と気分が大きくなっているので、相手にする。オッサンは、英語が苦手だが、フランス語・イタリア語・スペイン語・ドイツ語・アラビア語の5ヶ国語が話せるという。本当か? 英語とフランス語のミックスで、東京はでかい街だとかヌメアはビーチがきれいだとかいう話をしたが、話ができたのも、カヴァのおかげかもしれない。そのうちオッサンの仲間が来て会話は終了。私も徐々に普通になってきた。

 一旦ホテルに戻った。おけんぽ&chocolatさん夫婦が私たちの部屋にやってきて、物々交換。うちからは食器洗剤とスポンジ、おけんぽ&chocolatさん夫婦からは、インスタント麺と柿ピー。お二人の部屋はシトロン湾側とのことだったので、テラスに案内し、アンスバタの眺望を満喫してもらう。「きれいでしょ」と、まるで自分の物のように自慢する。
 20時過ぎにAQUA夫婦の車にピックアップしてもらい、メリディアンホテル近くの中華レストラン「長城酒家」で食事をした。おけんぽさんがユニークな方で、話を聞かせてもらいながら皆で大笑いする。

 結局22時30分頃まで楽しく歓談し、この日はお開き。さあ、明日はボートで無人島巡りだ。早く寝なければ。