リフー島旅行記【その6】

 最終日の朝、女性陣が身繕いをしている間に、いつもの軽食スタンドまで行って朝食と昼食用のサンドイッチを購入。チェックアウトを済ませてから、プティシェフに紹介してもらい、前日に連絡をとったTROHMAEさんのお宅へ向かいました。TROHMAEさんのお宅に何があるかと言えば地殻変動で出来た大洞窟です。

 到着してみると、全く普通の現地の家でした。迎えに出てきてくれたのは次男のADRIENさん。車ごと敷地内に入って来るようにと手招きしています。彼も自分の車に乗ったので、先導されるままにゴトゴトと庭の中に入っていくと、草ぼうぼうでやっと車が1台通れるような道に案内され、そのまま延々と薮の中を山に向かって登っていきます。10分程走った所で少し広い所に出て、そこから先は徒歩で進むことになりました。

 またまた、ジャングルの中をADRIENに先導されて歩いていきます。途中、ヤシガニ取りの仕掛けや、飼っているヤギに出くわしたりしながら、道はいよいよ鬱蒼としたジャングルへと変わっていきました。いったいどこまでが彼等の土地なのかと聞いてみると、全ては大酋長の所有物で、彼等は大酋長からこの場所を預けていただいているとのことでした。

ヤシガニ取りの椰子の実

 ですからこの先の洞窟も大酋長の許可無しに他所者を案内することは出来ないのだそうです。そうこう言ううちに洞窟の入り口が見えてきました。

 ちょっと見ただけではただの岩肌ですが、良く見ると階段とロープが上の方へと続いています。

 岩肌を登ると洞窟と言うよりは岩の裂け目が見えてきました。ADRIENはどんどん奥へと進んでいきます。

 だんだんと道は険しくなっていき、お手製のぐらぐらする梯子をおっかなびっくり降りていきます。

 降りた所はちょっとしたホールになっていて、天井にあいた小さな裂け目から日の光が差していて、真っ暗と言う訳ではありませんでした。

 

 けっこう奥まで進んでいって、いよいよ真っ暗になってきた所で、この洞窟探検のクライマックスです。

 あの〜霊感の強い人はこの先は見ない方が良いかも知れません、ってもう下の写真見えちゃいましたね。

 この洞窟は彼等の祖先が眠る神聖な洞窟だったんです。ADRIENはどの骨が誰の骨で、どの頭蓋骨が誰の物かをちゃんと説明してくれました。こうやって個人が管理する敷地内にあればこそ今までちゃんと保存されてきたのですね、とても感慨深かったです。

 ところで、洞窟の中と言えばひんやりと涼しいものだと想像しがちですが、それは水が作った鍾乳洞の話。この洞窟、やったらと蒸し暑く全員汗びっしょりです。御先祖様にお参りした所でさっさと出口へと戻りました。

 車を置いた広場で御主人のTROHMAEさんと、御長男にお会いしまいしました。ADRIENがうちの女性陣と楽しそうに話をしている間、御主人がリフーに住むメラネシアの人々の生活の変化について色々と話してくれました。

 TROHMAEさんの世代は徴兵でフランスに行くまで、リフーを離れたことはなく、それまではお酒もタバコもなんにも知らなかったそうです。それが今では酒、タバコ、90年頃から他所から持ち込まれたマリファナ、カバなど若者を刺激するものが増えてきてしまったと嘆いていました。なお、TROHMAEさんいわく、マリファナの栽培自体は禁止されていないものの、売買は固く禁じられているそうです。でもフランスの法律では全面的に禁止だったと思うのですが???


 さて、洞窟探検の次はいよいよシュノーケリングポイントの探検です。ここでTROHMAEさんから別の大酋長のお宅の庭を通らせてもらえば、すばらしい所があると教えていただき、早速連絡をとっていただきました。