2002/09/30 投稿者名:小原 伸一 タイトル:NCの英語事情

名古屋でビート米会話教室を主催する小原さんからニューカレドニアの英語事情について原稿をいただきました。
「ニューカレドニアの英語事情について」

 基本的にNew Caledonia を訪れる日本人は、ここはフランス語圏であることを再認識すべきです。つまり、もともとフランスと言う国とお隣のイギリスは、私たちが、お隣の韓国や中国とそれ程仲がよくないのとよく似ています。世界中、どこの国を見てもお隣さん同士は仲が良くないものなのです。従って、今でも積極的に英語を話す人などいないと思ったほうがよいと言うのは今回、この地に旅をしてみてもよくわかりました。

 とは言っても、私たちは学校で英語しか習っておらず(もっとも大学などで、フランス語を専攻した方は別として)、いきなりフランス語をにわかにやるより、英語で処理した方が楽であることくらいは分かっています。

 英語が必要となる場面は、New Caledonia の場合、順を追って振り返って見るとイミグレーション(移民局)、税関、案内所(Information)、バスやタクシーに乗る時、ホテルのフロント、レストランで注文する時、お店で買い物をする時などが考えられます。

 ツアーを利用される方は、現地のガイドさん(日本人)がいるので大丈夫そうですが、自由時間では、やはり自分達で会話をして処理しなければなりません。

 さて、それでは、全く英語が通じなくてどうしようもない時にはどうするか?

・・・これは、紙に書いて、特に数字などは(時間、お金、個数など)数字で書けば当然通じます。一と七の書き方が特徴があるので、注意してください。(これは、フランスに行っても全く同じ書き方を目にすることになります。)他には、絵を描くとかフルに知恵を絞るしかありません。

 最悪の結果としての「誤解」や「勘違い」が生じても驚いてはいけません。元々、トラベルは、トラブルものなのです。ご存知でしたか、語源は同じなのですよ。これ、ホントの話しです。

 これを避けるにはどうするか?・・・まず、同じ事を2回、つまりダブルチェックを心がけていくことです。もちろん、数字を指で示したり、ジェスチャーやボディーランゲージを使いましょう。

 少しくらいなら英語が話せるという人は、あまり流暢に英語をまくし立てても、旦那の助言どおり、反感を買うだけだと思います。ホテルなどでは、そういう事はないと思いますが、道を尋ねる場合などは可能性があります。私たちも、道を尋ねたことは滞在中何回もありました。

 よその地では、わからなければ聞いたほうが早いし、それしか方法はないのです。ただ、聞く相手を選ばないと時間の無駄になります。旅の心得、その1として覚えておいてください。New Caledonia では、私たちは外国人です。フランス語が話せなくて当然で、日本人がフランス語を話せないことくらい日常的によく知っています。

 日本人はどうしても受身に考え、消極的に物を考えますが外国語を話せないのはお互い様です。少し、開き直る必要があり、それは悪いことではありません。

 悲観的な話しばかりではありません。レストランなどでは、日本語のメニューを持った店が多いと感じたのは、さすが観光地。日本人で持っているだけのことはあるというのが実感でした。

 もし、日本語のメニューがなければ、ガイドブックに載っている好きなものくらいはフランス語で用意しておくのは必要かもしれません。食事は避けられないものだし、せっかくのおいしい料理を前にして食べられないのでは後で悔いが残ります。

 究極の極意は、メニューを指差して、「イスィ、スィルヴ・プレ?(これ、お願いします。)」(ちょっと変かな、やはり)でも、分かってくれるはずです。なぜなら、立場を考えてください。お客様は、神様です。注文がとれなければ、ビジネスは成り立たないのです。

 とは言っても、明るく挨拶言葉くらいは覚えて行って下さいね。「ボン・ジュール」「ボン・ソワール」と声をかけて置いて「Do you speak English?」「Do you have Japanese menu or English one?」で何とか切り抜けてください。フランス語圏の人たちも英語は、学校で習っているので、話すのはできなくても、聞けばわかるのです。特に若い年齢層の人たちは。ヌメアの小学生5年生でもわかってくれましたよ。私の家内の意見としては、英語より、同じラテン語のスペイン語の方が理解できる人が多いとのことです。スペイン語の話せる人には朗報ですね。