ニューカレドニアの交通ルール

 レンタカーを借りてあちこち行きたーい!と考えている方も多いことと思います。しかしながらニューカレドニアの道路事情はかなりややこしいです。日本と何が違うって交通法規がまるで違うんです。そういうわけで私も含め旅行会社などではレンタカーの利用を決して勧めていません。そうはいってもレンタカーでも借りないといけない見所も数多くあるのも事実です。そこで、もしニューカレドニアで運転をするのなら最低これだけは覚えてほしいルールをお教えします。ただし、実用上の情報で厳密な法解釈ではありません。ここに書いてあることに関して、もし何かで警察に捕まってもAQUAは一切の責任を負いませんのでそのつもりで。

「女将のひとくちコラム」レンタサイクルの基本ルール

第一章:基本中の基本。ここでめげた人は運転するべからず!

一つ。右側通行、左ハンドル、ウインカーレバーは左、ワイパーは右。シフトレバーは右手で操作。
二つ。オートマチックのレンタカーはほとんど無いに等しいので、クラッチを踏んでギヤチェンジが出来ない人は×。
三つ。日本人から見たら地元民はスピード狂。2車線対面交通の田舎道で140キロで向かってくる対向車が怖い人は×。(法定制限は110キロ)

第二章:交差点の通り方。日本式で突っ込むと必ず事故ります。

 日本では交差点は直進車優先、幅の広い道路が優先道路ですがニューカレドニア(フランス)では原則として右側が優先です。つまり地元民は交差点にはいるとき右側しか見ていません。そして、このルールには数多くの例外があります。

 この図では基本の右側優先、自分から見て右から来る道路に止まれ、または相手優先の標識がある場合、優先道路が指定してある場合を示しています。これらの設定は決して道幅の違いには関係しないことを覚えておいてください。法規では例外設定の交差点では道路にペイントされた停止線で判断できることになっていますが、ペイントなんてすぐ消えてしまいます。従って、自分の側の標識だけではなく、相手側にどんな標識があるのか確認しなくてはなりません(それも走りながら)。ちなみに私たちはどこにどんな標識があるか覚えているのでスイスイと走りますが、皆さんどうします?

 何の標識もない基本形。4方向全て右側優先。運転者は右しか見ていない。右からの車を無視すると クラッシュ!!

 右からの道路に止まれの標識がある場合
右から白い乗用車が来ているがトラックは止まらない。

 アンスバタビーチのT字路。左の写真は中央分離帯付き4車線の海岸通り。右はその道に突き当たる2車線道路。左の写真のバスは減速もしないで4車線道路に突っ込んできます。
 右の写真で2車線道路から進入した車が海岸通りの直進車を止めていることが解ると思います。この場所が右側優先の顕著な例です。また、アンスバタのホテル街ですので観光客は避けては通れません。先日も海岸通りを直進したレンタカーが大破していました。

第三章:ロータリーの通り方。

フランス人はロータリーがだーい好き。以前は信号機があって日本人にも解りやすかった交差点が次から次へとロータリーに変わって行ってます。日本人だとたかがロータリーと考えてしまいますが、その実体は壮絶を極めています。何故かというとフランス人ってば二車線、三車線のロータリーを作ってしまうからです。まずはロータリーの原則から。

 

 基本はロータリー内優先です。ロータリー内に車がいるときは進入してはいけません。というのは法律上であって、実際は目の前に車が迫っているときは止まってやり過ごすことになります。
 2車線のロータリの場合、図に示したのが法規上の通り方ですが、外側を通って3番目から出ることも可能です。日本人の場合、内側に飛び込む勇気が無くて、または出口が判らなくてひたすら外側を回ってしまいがちですが、その手が通じるのはここまでです。また、内側に飛び込んだのはいいけれど出口前で外にでられなかった場合、もう一周回ってチャレンジするのが正しい選択です。
 出入り口が4車線の場合、外側の車は必ず外に出なくてはなりません。知らずに回り続けようとすると、内側の車に浴びせ倒しを食らいます。従ってこの手のロータリーでは外側をちんたら回って出口を探すインチキ技は使えません。

皆さん、理解できましたかー? では、問題です。

問い:初めての場所で出口がはっきり判らないのに多車線のロータリーに出くわした場合、安全で確実な対処法を述べよ。

答え:車が来ないのを確認して一挙に一番内側まで飛び込んで、ぐるぐる回りながら出口を探し、見つかったらもう一周回って確実に車線を変更し外に出る。

 決して冗談ではありません。女将が通った自動車学校でもこう教えているそうです。
そして、現実にはイラストのように全ての出口の車線数が同じではありません。2車線のロータリーに一方通行1車線、2車線、3車線などの道が織り混ざって接続されています。そして、せっかく覚えた原則通りには決して車が走っていない事実があります。

 実際のロータリーを地元民がどのような規則で通行しているかを説明しようと思っていましたが、結論としては、規則ではなくて、慣習で決まっているようでした。つまり、一つ一つのロータリーにそれぞれの慣習があるということです。下のイラストと写真は、ヌメア市内と郊外とを出入りする幹線道路のロータリーです。理論的な説明は付けられません。

 

入り口には出口の標識があるが?
2台併走で外に出る車

ここでも2台併走で外に
こいつら60キロぐらいで走ってます
この車、タイヤ鳴っていました。

第4章:ヌメア市街の一方通行

え、ここまで読んでもまだ頑張って運転してみたいのですか? それでは少しトーンを落として、ヌメア市街地は一方通行がとっても多いですよーのお話です。これに関しては、日本でもやたら一通になってる所ってあるので状況は同じです。以前は一通なのに標識が無いところが多く、知らないと大変だったのですが、今では標識も整備されてきています。
 いずれにしても、レンタカーでヌメアの市街地(ココティエ広場周辺)には乗り入れないことです。この一通はあまりにややこしいのでイラストを書く気になれません。電話帳の地図を拝借しました。郵政電話局さん、郵便局と電話局の場所も紹介しますので無断借用だーと怒らないでください。皆さんも各ホテルの電話帳に載っているので活用してください。

第5章:その他あれこれ

その1。日本で言う酒気帯び運転は合法です。正確には血中アルコール濃度0,5g/lまたは呼気アルコール濃度0,25mg/l以下の場合は罰せられません。運転免許の教本によると食事中ウイスキーをシングルで3杯ならセーフです。これを読んで喜んだあなた!意味が違います。週末の夜、走っている車はみんな飲酒運転です。事故に巻き込まれないよう、夜間の運転は控えましょう。(本当に飲酒事故は多いです)

その2。本島北部やヌメアより南部の方にはとんでもない悪路が存在します。地図に出ているからといってやたらと細い道に入らないようにしましょう。スコール一発で完全に水没する道なんてざらにあります。奥地にはいった後でスコールを食らうと身動きが出来なくなります。また、山岳部のニッケル鉱山にも近づかないこと。ダンプ用に立派な道が続きますが、ついた先は行き止まりの積出港だったりします。

その3。それでも幹線道路をはずれる予定なら、高くても4輪駆動のジープタイプを借りること。これは私たちの経験からいえる絶対事項です。

このほか、思い出したら追記します。

では、皆さん、頑張ってニューカレドニアを走破しましょう。

  

女将のひとくちコラム

 所変われば・・・と言うことで、自転車もまたルールや常識が日本と異なりますので、私は自動車よりもう少し手軽な自転車のルールを書きたいと思います。

 ニューカレドニアでは、自転車はオートバイと同じ扱いになりますので、歩道ではなく車道を走るのが原則となります(歩道を走ってはいけません)。もちろん右側通行で、一方通行の道を逆走してはいけません。まるっきり原チャリと同じ扱いです。

 曲がる時や車線変更する時は、右手や左手で行きたい方向をさして方向指示機代わりにしましょう。追い越しのできない場所で後ろから車にあおられると焦ることもありますが、自転車にも権利があるので、堂々と走りましょう。またライトが付いていないと日没後は走ってはいけません。

 でも、ヌーメアは起伏の激しい土地です。シトロン湾やアンス・バタで、お散歩程度に乗るのはグッドですが、ヌーメア市内に行くとなると一山越える事になるので余程体力に自信のあるひと以外はあまりお薦め出来ません。レンタサイクルにはもちろんカゴなんて付いていないので、御買い物も出来ないし・・・

 ちなみに、ニューカレドニアでレンタサイクルと言うとほとんどがマウンテンバイクです。日本でママチャリ経験しかなく、女の子乗りしか出来ないと要注意です。私はマレ島で自転車を借りた時、サドルを高くし過ぎて乗ったは良いけれど停める事が出来なくなって転けました。(恥)

 ?年ぶりの自転車、次の日はおし○が痛くて痛くて大変でした。(もちろん転んだ時に打った膝もね・・・)