母と子のマレ・リフー・ヌメア  10日間の旅

登場人物は、NC上陸二回目の私・みちよと息子・はると(もうじき3歳) そして初上陸の私の親友・ゆきじかあちゃんとその息子・こうへいの4人 そして、NCのみなんさんです。AQUAのHPそして冒険の島・佐倉さんのアドバイスの下、入念な計画をたて、再上陸を試みた私達の珍道中の記録をお楽しみください。

 

3月7日(金)

 今日はレンタカーでロンガニとペングをはしごしてやる!

 ちなみに、NCは車はほとんどマニュアル車の左ハンドル!私はこの日のために私の田舎(埼玉の奥地)の田んぼ道で軽トラ・マニュアル車を猛練習してきたのです。坂道発進でガコガコいわせて子供をビビらせながらも、我が父のお墨付きを貰うまで練習してまいりました。さあ、本番!少し鼻息荒い私でありました。

 やはり、今日の朝食も例のスーパーで済ませました。この頃になって、少しおかしいことに気がついたのです。それは、品揃えが日増しに減っていき、どう見ても、いくたびに品薄になってきているのです。後で聞いた話によると、週に一回品物がヌメアから到着するだけなので週の後半は品薄になるのでは・・・

8:30  フロントに行き、レンタカーの手続き・この日の為の国際免許!やっと出番がやってまいりました。お姉さんが車の中まで説明してくれた。「コレがエアコン、これがラジオ・・・」と、そこで、すかさず私が「こっちがクラッチですか?」ひきつるお姉さん・・・・  (違う違う!!そうじゃないのよ、私免許もっているのだから、誤解しないで・・ただ、左ハンドルだから、アクセルとクラッチも逆だったら、困るでしょ!!  そういう意味で聞いたのよ)  と、言いたかったなあああ

「Take Care・・・・・」   

      言葉がしみるぜ

 お姉さんは私達が出発して行くのをずっと見守ってくれました。(それが、プレッシャーだっつうの!)。まずは、坂道、アクセル全開!速く逃げよう。同乗している皆に、この緊張感が伝わらないように・・スマイルスマイル、でも、ちょっと、無駄口は、きけないのよ。まず、難関その2・ロータリーをなんとか通過、後はずーっとストレート  だんだん調子にのってきてがんがん飛ばして、さあ、ロンガニビーチへ、レッツゴー!!!

ひたすら道を南下、目印はジット・ネイバッシュ、キョロキョロしながら運転していたが、それらしい文字の看板が見当たらず、適当なところで車をとめてビーチに下りて行くと、ロンガニといえば、あの小島ですよね(よくガイドブックにのっている)あれが、見えたので、「ここがロンガニだ!」と確信できました。

 さあ、今日のお題’海がめを見てやる

 私は、ホテルから借りてきたシュノーケリングセット、ライフジャケットまで着込みいざ、海へ・・・あの小島の周りに出現率が高いという情報を信じ、心を決めて一歩一歩そして泳ぎだしました。どちらかというと、泳ぎが苦手な私にとって、あの小島はとても遠く見え、更に海は深く海底が見えず、私は自分の恐怖感と戦いながら、「気を確かに、冷静に冷静に、あと少しあと少し・・・」と言い聞かせながら、波に揺られながら必死にバタ足で小島にたどり着きました。

 さあ、ここから、この小島を一周して海がめを探そう!!でも、怖い。だけど、ここまで来て海がめを見ずに帰れるか。自分を奮い立たせて、一周。居ないなあ、200m位先に(私にはそのくらい遠くに感じられた)、もう1つ小島があり、あそこも確認しなくちゃ、だめだろうなあ。なんだか、海がめを見ることが義務のようになってきた。ビーチで待つ子供達の為にも私がこの目で確認しなくては・・・また私は大海原に身を投げ出し(大げさ)泳ぎ始めた、いやバタ足だけど。すると、私の下3mくらい?の所をタライ桶くらいの大きさのカメさんがスイスイスーイ!と泳いで行ったのでありました。「ああ、見たぞお、確かに見た」 私は一応、もう1つの小島も一周し、鼻を膨らませながら、ビーチへ戻っていきました。ビーチに戻ると、40分も沖に出ていたこと聞き、まさに浦島太郎状態であった。得意満々、子供達に話しても、あまりいい反応が返ってこなかった。まだ3歳足らずに子供には海がめの感動は解ってもらえなかったようだ。  残念・・・・


 もうすぐお昼になるので、ホテルに戻ることにしました。車に乗って、しばらく走っていると、道の端の建設現場の様な所から、一人のおじさんが手を振りながらこちらに向かってはしってくるでは、ありませんか。なんだ?とにかく私達になんか用があるようだ。私は思わず車を停めてしまいました。

 そのおじさんは、現地の人、どうやら車に乗せてくれと言っている。ちょっと、ドギマギしながらも、離島の現地の人なら悪い人ではないだろう・・と信じながら乗せてあげました。後ろに乗っていた3人(ゆきじかあちゃん、はると、こうへい)は、かなりビビッていたようで、「乗せちゃうの??」オーラを感じましたが、私は断る術を知らず、何も起こらない事を祈るしかありませんでした。

 「ウエ、ウエ!!」と私は、ウエの村に行くんだけどいいのか?と、地図を指差し意思表示。解っているのか?オウム返しするおじさん。まあ、いいや、好きなとこまで乗っていって!という気持ちで車を走らせた。現地語なんてちっともわかんないし、沈黙気味の車の中で、おじさんが「音楽をかけてくれ」みたいなこと言ってラジオをつけ、「タバコを吸うか?」みたいなこと言って、紙でタバコの葉を巻きたばこを作り始めました。

 「おっと、たばこはだめだめ!べべがいるから!!」必死な思いが通じたのか、おじさんはポケットにしまってくれました。その他、いくつか質問してみましたがお互いに言葉が通じた感じはなかったけど、笑ってお互いごまかして、何とかその場を取り繕って、楽しい?ドライブは続きました。やっと、ウエまで着いて、いつものスーパーでおじさんを下ろし、私達は軽食スタンドで昼飯を買いホテルに帰ろうとすると、おじさんが「カヴァ、カヴァ!」と言ってきました。「???」、なんかくれる気なのか?どっかに乗せていって、といっているのか分からないので、逃げるように「non,non」と言って帰って着ました。

  後で考えると、「お礼にカヴァをあげる」と言っていたのか、今ひとつ理解できず、まだまだ’’かずこさん’’のようなトラベラーにはなれないようです。


 午後は、Pengビーチへ行きました。リフー島の地図を見ながら、間違えてはいけないのは「このY路路だ!」と、見知らぬ土地をひた走り、公道とは思えぬ森の中、ガタガタの狭いコンクリート道路を走り続けました。対向車がきたらアウト!!すれ違いなんかできないよ。ブッシュを掻き分ける様に車は進んだ。やっと、目の前が開け海が見えた・・・

 それは、小さなビーチだけれど秘境的な隠れたプライベートビーチ、って感じでした。ビーチから右手の方向にジネック湾が見え、山の上にはあのノートルダムの教会がかすかに白く見えました。夕暮れまじか、そろそろ帰らないとレンタカーを返す時間になってしまう。後ろ髪を引かれながらPengを後にしました。

 車を返す前に、ガソリンを満タンにしておかなくてはいけません。いつものスーパーの横にガソリンスタンドがありまして、急いで車を乗りつけたんですが、なんだか前の車はガソリンを入れてもらえないようで、皆行列を作り始めました。まあとにかく並んで待とう。この島では慌てても仕様が無いからね、待つこと20分・・・タンクローリーがやってきた!!!なるほど!ガソリンスタンドがガス欠だったのかぁぁ! ガススタのマンホールを開け大きなホースでドクドク入れているようでした。私達も、満タンにしてもらい急いでホテルへ戻りました。


 リフー最後の夜はスパ飯(スーパーのどんぶり物!)でなく、ちゃんとホテルのレストランでディナーしましょうか。ホントはブーニャが食べたかったのですが、昨日の晩に注文したところ、肉が無いので出来ないと断られてしまい、日替わりディナーのメインだけを頼みました。

 本日は、浩平くんの3歳の誕生日・それをスタッフに伝え簡単なケーキでもないですか??と聞いたところ「OK!」と言って奥へ行ってしまった。しばらくすると、レストランの明かりが消え、厨房から小さなケーキにろうそくを燈し「ハッピバースデー!!」と歌を唄いながら女性スタッフ3人とオーナーが出てきました。浩平の喜びといったら・・満面の笑みでろうそくを吹き消し、「おめでとうおぉぉ」他のお客さんからも拍手をされ祝福されました。こんな誕生日もいいんじゃない?!浩平にとっても私達にとっても心温まる誕生会でした。