世界の国からMacintosh

日本のコンピューター雑誌「マックピープル」に連載していたコラムのノーカット、 オーサーズエディションです。ニューカレドニアのコンピューター事情についてがテーマです。

  

ホームページに広告!? いつの時代の話なの?

2003/02/1号

 小さいながらも一つの店を開いて店番なぞしてますと、色々とセールスの方がやってきます。そんな中でも最近多くなってきたのが、「インターネットで広告を打ちませんか?」と言った勧誘です。

 で、暇なときならば色々とお話を伺って遊んでしまいます。なにしろ、普段から話だしたら止まらないフランス人。セールスとなれば間の手も入れさせずに話し続けます。

 インターネットとはなんであるか、から始まって、最近はツーリストはインターネットで事前に情報を得ているとか、印刷物と違って一度作ればいつでも見れるとか、これからの時代はインターネットが主流になるなど、など、など。

 いったいいつの時代の話をしてるの?と言いたくなるのをじっと堪えて、スタジオディスプレーの向きをカウンター越しに見えるように変えてあげます。すると大抵話をやめて注目してくれます。彼、彼女たちは液晶ディスプレーを見たことないんですねぇ。

 で、「うちは自前のドメインも取得していて、ホームページはもちろん、ネットショップも既に開設していて、毎日これだけのアクセスがあるんですよ」と順繰りにページを見せてあげます。

 そこまで見せてあげても彼等は状況を把握していません。「う〜む、これは日本で作ってもらったのか? 日本ではこれぐらい作るといくらぐらいかかるんだ?」と聞きます。ここ、ニューカレドニアではいまだにホームページは誰でも簡単に作れるものではないんです。いや、誰でも作れることが知られていないんです。

 それだからこそ、インターネットに広告を打ちませんかと言った商売が成り立つんですね。日本では今ではバナー広告と言う商売自体が成立しなくなって来ていると言うのに、ここニューカレドニアではやっとインターネットが広告媒体として注目されてきた所なんです。

 と、原稿を書いている今、新手の勧誘が来ました。「PHOTO360」とか言う会社で、「店の360°パノラマ写真を作ってインターネットで紹介しますよ」と来ました。

 おおっ、新手が現れた! きっとクイックタイムVRを使って作るのでしょうが、いったんインターネットが浸透してしまえば、最先端に追い付くのは早いのかもしれませんね。360°パノラマ写真の広告効果があるかどうかは別として・・・。